明日、どこに食べに行こう?
軽やかな肉の食べ比べ!「イタメシ屋ロデオ」|大きな肉を食べよう①

軽やかな肉の食べ比べ!「イタメシ屋ロデオ」|大きな肉を食べよう①

口いっぱいに頬張った肉を噛みしめる。そんな甘美な悦びが味わえる東京のステーキをご紹介します。

フレキシブルでラフなステーキ

店内
焼き台を望む長いカウンター席。ライブ感のある雰囲気の中で肉料理が楽しめる。ステーキが運ばれると、真紅のその美しい断面に歓声が上がる。

カウンターの目の前には赤々と燃える薪の炎と炭火。網の上に並ぶは大小さまざまな塊肉。黒板の手書きメニューに目をやれば、“熊本あか牛 サーロイン”や“宮崎尾崎牛 肩ロース”など肉ラバーのハートをわしづかみにするステーキが7種も書かれている。しかも100g からオーダーできる手軽さ。前菜を飛び越して、ミント入りのレモンサワーを片手に、いきなりステーキを楽しめるのだ。
まずは繊細な柔らかさの“北海道産長期肥育牛 フィレ”でスタート。噛みしめるたびにピュアな肉汁がにじみ出る。続けて真紅の断面が美しい“岩手県産牛 サガリ”を。しなやかな身と強い旨味に、すぐさまワインを追加注文。そして濃厚な赤身の“山形米沢牛 イチボ”をと、食べ比べていたら、150g ×3皿があっけなく胃袋に収まった!店内は、嬉々として肉を頬張る食いしん坊の活気でいっぱいだ。

肉
上から、“北海道産長期肥育牛 フィレ”、“岩手県産牛 サガリ”、“山形米沢牛 イチボ”各100g円(写真は各150g)。レモンチェッロ、カンパリなどが入る“RODEOのレモンサワー”。
メニュー
銘柄や部位違いなど、常時約7種ものステーキを用意する稀有な品揃え。黒板から食べたい肉を選ぼう。イタリアでの修業経験もある渡邉さん。牧場や仲卸など10軒ほどの取引先からより良い肉を選んでいる。

軽々と食べ進められるステーキの秘訣は肉の質だけではない。シェフの渡邉大祐さんが、薪と炭の両方で巧みに焼き分けているからだ。この店ならスタンディング席で、サクッとワイン×ステーキを食べることもできる。こんなにもフレキシブルでラフなステーキの食べ方、今までありそうでなかったスタイルだ。

肉によって、薪と炭を使い分ける

肉
ナラの薪と紀州備長炭を常備。「サシの入った霜降り肉はじっくり焼き上げる炭火を中心に。表面をがっちり焼き上げたい赤身肉は薪を中心に使い分けています」と渡邉さん。強火の近火が基本で、焼き色をつけすぎないよう余熱でゆっくり火を通す。

店舗情報店舗情報

イタメシ屋ロデオ
  • 【住所】東京都目黒区中目黒3-5-1
  • 【電話番号】03-6451-2262
  • 【営業時間】18:00~23:00(L.O.) 土日祝は17:00~
  • 【定休日】無休
  • 【アクセス】東急東横線ほか「中目黒駅」より5分

文:森脇慶子 写真:海老原俊之

※この記事の内容はdancyu2018年10月号に掲載したものです。

森脇 慶子

森脇 慶子 (ライター)

高校時代、ケーキ屋巡りとケーキづくりにハマってから食べ歩きが習慣となり、初代アンノン族に。大学卒業後、サンケイリビング新聞社で働き始めたものの、早々に辞めて、23歳でフリーとなり、食専門のライターとして今に至る。美味しいものには目がなく、中でも鮎、フカヒレ、蕎麦、スープをこよなく愛している。