しっかり食べる満足スープ
豚の旨味を吸ったホクホクの豆がたまらない"塩豚と豆のスープ"

豚の旨味を吸ったホクホクの豆がたまらない"塩豚と豆のスープ"

ことこと煮込んでスープをつくる。冬の台所仕事の一つにしてみては。鍋からあふれ出る湯気がいい香り。部屋もほんわか暖まります。時間をかけてつくるスープはごちそうそのもの。冬の夜、スープを囲んでゆったりとした夕食を。時間がたてば味がさらに深まっておいしくなるもの。たっぷりつくって、2回、3回と楽しむのもおすすめです。

“塩豚と豆のスープ”のつくり方

塩豚を仕込み、豆をゆっくりもどしたら準備完了。豚に塩味がしみ込んでいるので、調味料はごく少量で。トマトを加えると、断然味わい深く仕上がります。

材料材料 (4人分)

★ 塩豚
・ 豚バラ肉250g(塊)
・ 塩大さじ1/2
白いんげん豆200g
にんにく1片分(みじん切り)
玉ねぎ1/2個分(みじん切り)
トマト大1個
クレソン100g
5カップ
オリーブオイル大さじ2
白ワイン1/3カップ
少々
胡椒少々

1塩豚をつくる

豚肉は全体に塩をまぶして保存袋に入れて冷蔵庫で1~2晩おく。

2豆を戻す

豆は洗い、水に一晩浸しておく。

3下ごしらえ

塩豚は表面の塩を洗い、厚さ1.5cmに切る。トマトはへたを切り取って横半分に切り、種を取って1cm角に切る。クレソンは長さ4~5cmに切る。

4豆を煮る

豆はつけ汁ごと中火にかけて煮立ってきたら、ザルにあげてゆで汁をきる。鍋に入れて分量の水を加え、中火にかけて煮立ってきたら火を弱めて10分ほどゆでる。

5仕上げる

別の鍋にオリーブオイルを熱してにんにく、玉ねぎを入れてしんなりするまで炒め、塩豚を加えてさっと炒める。白ワインをふり入れ、4の豆をゆで汁ごと加え、トマトを加えて煮立ってきたら、火を弱め、蓋をして30分ほど煮る。クレソンを加えてひと煮して塩、胡椒で調味する。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

「特別な材料や調味料を使わずにつくれる料理」を数多く提案している。長年の経験と知恵から、余分な手間をそぎ落としてつくるシンプルな料理は、「おいしい」と絶大なる定評がある。キッチンにはどこででも買うことのできるポピュラーな調味料が並ぶ。分量や入れるタイミングなど、ちょっとしたコツで、誰もが幸せになれる料理がつくれる、ということを自ら実証中。

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

※この記事は四季dancyu「冬の食卓。」に掲載したものです。

四季dancyu「冬の食卓。」
四季dancyu「冬の食卓。」
A4変型 判( 116 頁)
ISBN: 9784833477512
2018年12月05日発売 / 1,080円(税込)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。